ニュージーランド旅行記2-クライストチャーチ
2日目の今日は午前中は市内を適当に観て歩き、夕方からオプショナルツアーで希少種のペンギンを保護している農場を観に行く予定。
★大聖堂
とりあえず街の象徴、大聖堂(この大聖堂が街の名前の由来かと思ったら、開拓当時の指導者達がオクスフォード大学“クライストチャーチ”カレッジ出身であったからだそうだ。)を見にいく事にした。
街の中心部に位置するこの聖堂は今世紀初頭に完成したゴシック様式の建物で、英国国教会に所属する。
信者入り口からは入れないのでビジター用の入り口から入ろうとすると、やはり旅行者らしい家族に連れられた5歳くらいの金髪の少年が黙ってドアを開けてくれた、お先にどうぞという事らしい。
さすが英国系、こんなに小さくても紳士なのだ(笑)Kと私は大感激で礼を言って教会に入って行った。
教会内部には英国より持ち込まれた彫刻、島の自然をモチーフにした装飾やマオリの織物で彩られ、生活に根ざした優しく暖かい雰囲気を醸し出していた。
祭壇脇のステンドグラスのうち中央のキリストの顔のみ現地で作られたもので島の原住民であるマオリの青年の顔をしており、様々な人種が混在するこの国を象徴している様だ。
大聖堂
マオリのキリスト
聖堂見学後、昨日から気になっているGreenStone(GreenStone=POUNAMUはマオリ族が護符として身に付ける緑の石。鉱物学的にはネフライトとボーエナイトの2種の石の総称)屋へ向かう、中を覗くと様々な色調の緑の石がずらりと並んでいる、店内には大きなGreenStoneの原石が置いてあった、「ニュージーランド産の物ですか?」と店主に尋ねると胸を張って「うちのは全部ニュージーランドの物だ」という、何でもオーナーがマオリ族から原石を譲ってもらってクライストチャーチで加工しているらしい*、しきりにマオリのデザインモチーフの説明をしてくれるのだが、英語が苦手な私には残念ながら少ししか聞取れない、散々迷ってアップルグリーンの釣り針モチーフのペンダントを選ぶと『あなたに幸あれ!』と陽気に送り出してくれた。
★パンティング
市内をゆったりと流れるエイボン川を小舟に乗って巡るのがPuntingだ、Kが絶対乗ってみたいと言うので、宿泊ホテルの前の船着き場に行ってみる事にした。
船着き場にはホワイトボードが立てかけてあり、そこにボートが次に戻ってくる時間が書いてある、しばらく待っているとボートが戻って来たので、料金20分/12NZ$*1を払って小さなボートに乗り込んだ。
ターナーの絵に出てきそうな河畔の緑を眺めながらゆったりと川を下って行くGarden Cityと呼ばれるだけあって、周囲の庭も美しいし19世紀に建てられた河畔の建築物も趣がある。
下りは楽そうだったのに流れに逆らう上りはかなり重労働らしく船頭の顔がいくらか紅潮してる。
のんびりとした優雅な20分はあっという間に過ぎてしまった。
エイボン川
★カンタベリー博物館
オプショナルツアーまでの時間があったのでカンタベリー博物館を観に行く。
この辺りは大学の建物やアートギャラリーが立ち並び、学生達が多く行き来している、若きKIWI達(ニュージーランド人達を示す愛称)は、なかなかの美男美女が多く、NZでロケしたThe Lord of the Ringsのエルフのエキストラは現地調達だったと言うのも納得。
19cに建てられた博物館の建物の中に入るといきなり巨鳥モアの骨格標本が出迎えてくれた。
奥に入ると約1000年前に島に渡って来た原住民マオリ族の生活を再現したジオラマや出土品、どこか縄文の美術にも似たマオリの彫刻などが展示されており、石好きの私が興味を持っていPOUNAMU(GreenStone)も様々な出土品が展示されていた。
古より続くマオリの文化を伺い知る事が出来る。
続いて18世紀に入植して来た当時の英国人達の遺品や服装を見るコーナーがあり、今日までの島の歴史が学べる様になっている。
面白いのは19cの街を再現したコーナーがあり、その中にこの博物館の前身らしい小さな博物館が再現されていた事、博物館の中に博物館というのも面白い。
基本的には無料だが、充分楽しめたので募金箱に10NZ$を入れて来た、それだけの価値は充分に有る博物館だ
*私がGreenstoneを買った店は聖堂前のJadeCuntryというお店。
*1:1NZ$≒?72位(当時)、30分のコースもあり料金は18NZ$