KAMMENNYI TSVETOKー棗猫の標本箱

"KAMMENNYI TSVETOK(カーミニツヴィートク)"は鉱物蒐集に関する個人的な覚え書きのBlogですFC2より引っ越しました。 サイト名は真の美しさを求め石の花を追い求める石工を描いたロシアの作家パーヴェル・バショーフの小説集の題名「石の花」のロシア語表記から採りました。 *当サイトの管理人は著作権を放棄しておりません、文章及び画像の無断転載はご遠慮下さい。

2004東京ミネラルショー @池袋

初日に行けば掘り出しものもあるし石仲間にも会える。

しかし、宮仕えの悲しさでそれは平日は到底無理です、2日目の土曜日にゆっくりと観に行く事にしました。

しかし今回は石の買い過ぎで資金が無い、その上だんだん大きな石を買うようになった所為で収納場所が無いという二重苦が前提です、あまり大物は狙わず良い物を数少なく買う事を目標に会場入りしました。

会場に着くと既にかなりの人出で大盛況、凄い熱気。

私は家を出た時寒かったので厚めのコートなど着込んで来たのが祟って、石の熱気と人の熱気でのぼせたようになってしまいました。


フラフラになりながら何とかTianさんを見つけだし、取り置きして貰っていたシナイ山クオーツを受け取りました。

お店の好意でコートを預かってもらえたので、これでやっと本腰を入れて会場を見て回れます。

今回はフランス産の素晴らしいアンモナイト化石標本の展示や蛇の進化を示す化石の企画展がある所為か古代の生物を復元した大きな物から手頃な価格まで数多くの化石が出品されていて見ごたえがあります。

一角に大人の手のひらを合わせたくらいの日本式双晶や水晶の巨大単晶を展示即売しているブースがあり、とても手を出せる価格では無いもののじっくりと目の保養をさせて貰いました。

それにしても今回は中国産のフローライトが多産らしく、良質で大きな物が安く出ている、こんな事なら前回の新宿で見送っておけば良かったな。

しかし安くても持っているタイプは要らない、今回はターゲットを欧米産のフローライトに限定しているので泪を飲んで見送ります。

実はフランス産のブルーのフローライトが欲しくて長い事探しているのだけど、これはと云う物は高価過ぎて手が出せない、今回も数点見かけた物の予算と折り合いが付かず断念、替わりにちょっと変わった産地のフローライトを見つけてしまいました。


スイス籍の業者の台に奇妙なピンクの石がころりと置いてあります、晶形を見るとまさしくフローライト!スイスのピンク蛍石と云えばフローライター垂涎の逸品、それにしては値段が安すぎる。

そこでアラブ風の風貌の御店主に質問してみました。

「フローライト?」「Yes」

「スイス産?」「No」何だ違うのか道理で安いと思った。

「何処の石?」「ヒマラヤ」「…!?」

スイス産なら破格の安さだけど、ヒマラヤ産となると安いのか高いのか解らない、来たばかりで他のブースも未だ見ていないし…。

一度は台に置いたものの、やはり気になって戻ってみると未だあります、手にのせて迷っていると店主が気持ちだけ値引きしてくれました、この石気に入ってしまったし、いいや買っちゃえ。


前回の新宿にも出ていた標本屋さんのブースで珍しいタイプのアメリカ産のフローライトを2点入手、今回はテーマを絞っているから目移つりしなくて良い。

国産鉱物を扱うお店で箱に数点入った岐阜の方解石の中から安くて綺麗な犬牙状のものを見つけて購入、国産でこんなに透明度の高い綺麗なカルサイトが在る事に感心しました。

ちょこちょこ買い込んでTianさんに戻ると「フローライト&カルサイト愛好者同盟」略して「フロカル同盟」の同志である御店主のKさんに収穫を報告。

Kさんに例のヒマラヤ産(正確にはGilgit/North Pakistan)のフローライトをお見せすると、かなり気に入って下さった様子、やはり「フロカル同盟」感性が合います(笑)

持っている産地の石は買わないつもりだったのにTianさんでルマーニア水晶のツインをうっかり購入、この産地の水晶にはどうも弱いのです。

結局予算ギリギリまで買い込んで帰途につきました。


20050109231414s.jpg

Fluorite(HIMALAYA/Gilgit/NorthPakistan)

今回の収穫は以下の通り

-フローライト(Gilgit/パキスタン

-フローライト(US-Cave in rock)

-フローライト(US-ミズーリ-)

-アクチノライト入り水晶(コロンビア)

-水晶(ルーマニア

-方解石(岐阜)

-方解石&カパーライトアゼルバイジャン