第16回国際宝飾展IJT2005
1/26~1/29の4日間、宝飾業界最大の展示会IJTが今年も開催されました。
これが有った為に先週はてんてこ舞い、華麗にディスプレイされた宝石の輝きの裏には、完成までに携わったデザイナー、職人、その他スタッフの血と汗と涙が秘められているのです(泪)
それはさておき、IJTは東京ドーム3.3倍のスペースに1350社が出展という巨大イベント、二つに分けられた会場はすでに巨大な迷路です。
今年の話題は何と言ってもA会場の1/4を占める巨大な「ダイヤモンドワールド」でしょう、DTC(Diamond Trading Company=De Beers)傘下の32社をはじめとして、今回初参加のロシア(Sakha共和国=Yakut)のALROSA(同社のDiamondの採掘量は全ロシアの採掘量の約99%を占める)カナダのBHPと、ダイヤモンド業界を代表する世界各国の企業が集まり大変に大掛かりなものでした、不況と言えども日本市場は未だ海外の業者にとって充分魅力があるようです。
このパビリオン周辺だけでも、どれくらいの金額のダイヤが集っているかを想像すると思わず頭がクラクラしてしまいます。
一時は盛り下がりが懸念されたIJTでしたが今年は国内のみならず世界30カ国の企業が参加、それぞれのお国柄が出たパビリオンを見て歩くのはIJTならではの楽しみの一つです。
日本ジュエリー協会が選定する今年の「イヤーストーン」は「バイオレットカラーの宝石」とえらく大雑把、紫系の石なら何でもありで却って焦点が絞りきれない所為か会場全体では特に紫の石が多い印象は受けませんでした。
素材で面白かったのはアメシストの裏にコーティングして、ブラックライトや紫外線下で緑にカラーチェンジして見える石や、貴石の裏に真珠貝を張り合わせたダブレット(張り合わせ石)。
私は個人的には石に余計な加工をするのには反対ですが、こうした宝石としての価値以外の「遊び」の要素を求める顧客がいるという事実は興味深い事です。
他に印象に残った素材は翡翠とムーンストーン、特にイタリアブースでは、まったりとした半透明の質感の宝石を大胆に使ったデザインが眼を引きました。
ジュエリーのデザイン傾向としては、金属線やラインの流れを活かした繊細な印象のものが多く、耳もの周辺は去年に引き続き半貴石や地金のパーツを足らしたカスケードタイプのデザインが多く見られました。
硬い話はこれくらいにして、IJT名物?お馬鹿系ディスプレイを。
★ダイヤメレで埋め尽くされた「これってどーなの?」なデコ電
★何故か松の枝にダイヤモンドが…
石が売られているとついつい買っちゃうのが石好きの性。
というわけで今回も買っちゃいました↓
モルダバイトのペンダントヘッドとオーストラリアの業者から買ったオパールの磨き、どちらも激安物件。
モルダバイトは何故か裸石で買うより安かった、母岩の中の遊色が美しいボルダーオパールはヘンプ編みでペンダントでも作ろうかと思います。
もう一つ買っちゃったのが翡翠の杯、翡翠といってもルースに加工するには難ありの品質の物をくり抜いて作られています、如何にも手で削った素朴な荒っぽさと翡翠独特の質感が面白い。
これで四季春でも頂こうかな。
高いものは見るだけ&作るだけ(笑)自分はこれで充分。