翡翠展
国産JEDEITEの紹介を主旨とした展示会であるらしく、糸魚川の翡翠原石や古墳から出土した古代の翡翠勾玉など数多くが出品されており、国産鉱物ならではの素朴な美しさが記憶に残りました。
個人的に嬉しかったのは糸魚川産の翡翠原石に触れた事、翡翠程触ってみたくなる石も少ないと思うのです。
それにしても縄文や古墳時代にあれ程愛された珍重された翡翠の勾玉文化が奈良時代以降絶えてしまった事は非常に興味深い、やはり同展のカタログで考察されている様に古代の呪具として捉えられていた為に宝石として見られていなかったのだろうか?
国産硬玉翡翠に的を絞った展示会なのでニュージーランドや中国の軟玉文化の説明や展示品の扱いが少ないのは仕方が無いのですが、欲を言えば中途半端に清朝の軟玉の工芸品を並べるならもう一つの硬玉文化である南米のオルテカやマヤの硬玉の工芸品が観たい気もしました。
普段まず目にする事が出来ない国産の琅かん翡翠から翡翠の類似石まで展示され総合的に翡翠を学ぶには最適な素晴らしい展示会でした。