KAMMENNYI TSVETOKー棗猫の標本箱

"KAMMENNYI TSVETOK(カーミニツヴィートク)"は鉱物蒐集に関する個人的な覚え書きのBlogですFC2より引っ越しました。 サイト名は真の美しさを求め石の花を追い求める石工を描いたロシアの作家パーヴェル・バショーフの小説集の題名「石の花」のロシア語表記から採りました。 *当サイトの管理人は著作権を放棄しておりません、文章及び画像の無断転載はご遠慮下さい。

ミニレポ/ミネラルコレクティング Spring '10

ここ最近はヒーリング系ショップと標本系のショップの住み分けがはっきりしてきた感があるので、私も昔の様にむやみやたらと石のお店巡りをしなくなってきています。

それでも、この季節になると気になるのがツーソンのミネラルショーからの新着品。

スケジュール的に横浜ショーは見送り決定だったので、ここだけでもとホリ・ミネラロジーの即売展示会「ミネラルコレクティング2010」に行って来ました。

今回の目玉はメキシコ産のレインボーガーネットの原石…なのですが、初日の夕方に駆け込んだ時には全く気づかず二度目に行った時にショーウィンドウの中の黒っぽい結晶がそれだと気づきました。(一度売り切れて出したのかも)

レインボーガーネットというと天川のそれを思い浮かべますが、全体が茶色がかったボディに虹色が浮かぶ国産の物と違って黒っぽい結晶の上に光の角度によって条線状に虹色が浮かぶタイプなので、暗い光源の元ではただの黒っぽい石榴石にしか見えません。

稀少で高価な物は、そもそも予算的に無理なのでウィンドウ越しにしげしげと眺めて終了。

虹水晶も小粒ながらイリデッセンスのくっきりした良い物が出ていましたが価格は安くも高くもない感じ、この水晶は他のショーで沢山出品されそうなので今回はパス。

個人的にショックだったのは緑色の方解石(グラウベル石仮晶)、堀先生のところでは明記されていましたがあの色は後付けの人工着色であるとのこと。

実はそっくりな物を数年前に老舗の鉱物店で天然着色の仮晶として購入しているのです、どうみても同じタイプの石です。

レオーニの「平行植物」みたいでお気に入りだったのに残念。

全体的に為替レートの恩恵か、お買い得な物が多い気がしました。

ただ最近の堀先生のお店の特徴と言うかマニアックで通好みのものが減り、一般鉱物ファン向けの分かりやすいものが増えてる感じがするのでマニア度の高い方はちょっと不満に思うかも。

もっとも私は仕事があるので午前中に行けません、希少な物が売り切れた後の落ち穂拾い状態なのでそういう印象なのかもしれませんが。

どうしても欲しかったお目当ての石はマダガスカルのデマントイドと八面体黄鉄鉱でしたがこの二つは初日に入手、もう一つのお目当て針鉄鉱入りのアメシストは日曜日に行った時に見つけたのでこれもゲット。

買うつもりの無かったクリソベリル結晶もお買い得に感じたのでついでに購入。

サムネイル中心なのでそれ程の出費ではないにしろ、見てるとついつい欲しくなってしまう困ったものです。

これから6月の新宿ショーまでお買い物は控えなければ…

写真はマダガスカルのデマントイド、小粒の結晶が密集したサムネイルです。

デマントイドガーネット

Demantoid Garnet/Antetezambato, Ambanja, Antsranana/Madagascar