サバンナの夕焼け
Andesine/Republic of Congo (直径5mm total 0.84ct)
珍しく赤い石を買ってしまいました。
IJTでの収穫品アンデシン(Andesine)のペアルースです。
微かにオレンジ色を含んだ赤、夕焼けや赤トンボを連想させる何処か懐かしい色、その鮮やかな赤をサバンナに沈む真っ赤な夕焼けに例える人も居ます、余りにも屈託のない赤色は子供の頃に持っていたおもちゃの宝石のようでも有ります。
普段赤い石を好まない私もこの鮮やかな赤には心惹かれました。
アンデシンは長石属の石です、その成分構成が曹長石と灰長石の中間に位置する事から別名中性長石と呼ばれ鮮やかな赤の原因は銅の成分によるものです。
別名サンストーンと表記しているサイトもありますがサンストーンは鉱物名ではなくアベンチュレッセンスを持つ長石族の変種ですから分けて考えるべきでしょう。
アンデシンの名は最初に発見された土地であるアンデス山脈から名付けられたと言われています、南米や北米、モンゴルでも産出される石ですが2002年にコンゴで高品質な橙赤色のアンデシンが発見されて脚光を浴びました。
正確な鑑別をしてもらったわけではありませんがこのルースもコンゴ産の石である様です。
コンゴ産のアンデシンはその透明度の高さと色の鮮やかさが特徴です、しかし短期間の採掘後に鉱山が閉鎖され市場に400個あまりのルースが存在するのみといわれているのですが…
う~んどうなのでしょう(^^?ジュエリーフェアではそこそこ見かける石なのでその辺は一種の伝説だと思った方が良いかもしれません。
ただ日本の市場はかなり特殊な為、世界的に見れば希少な石が日本市場のみで多く流通している可能性は大いにあり得るのですが。(パライバトルマリンとアレキサンドライトが良い例で、特にパライバは世界的にみても日本市場での取り引きが一番多いと言われれています。)
稀少と言ってもアンデシンは長石類です前述のパライバと違ってそれほど高価では有りません、このセットもペアルースとしては左右のテリにばらつきがあり完璧では無い為か庶民的な価格に手に入れる事が出来ました。
せっかく手に入れたルースなのでピアスにでも加工してこの夕焼け色を身に付けたい所ですが、アンデシンのモース硬度は6、安全に石留めするためにはプラチナを使った方が良い…しかし地金の相場が高すぎる(^^;
まぁ石を前にして何を作るか考えている時が一番楽しいのです、もう姑くは空想の世界で石と遊ぶ事にしましょうか(笑)