十五夜お月様
Fluorite/jalgaon/Maharashtra/INDIA
写真はインド産の球状蛍石、直径3cm位の比較的大きな結晶です。
良く長所と短所は裏表と言いますが、それは石にも言える様です。
実はこの石、普通の照明下で眺めると沈んだ色に見えてしまいます。
球面のドームの高さが低い事もありますが、このタイプにしては珍しく透明度が高いので下の母岩の色が透けて影響されてしまうのです。
そこで少し斜めに傾けて側面から光が入る様に撮影してみました、すると本来の透明感が活かされてご覧の通り明るい「十五夜お月様」の様に輝いてくれました。
短所は長所、きっとどんな石でもその石が魅力的に見える見方が有る様な気がします、それを探し出すのも石好きの楽しみの一つですね。
これは石以外でも言える事なのかもしれません。
それにしてもこの形とテクスチャー、蛍石は等軸晶系ですから多角体の最終形状として球状の結晶が出来るのは理屈では何となく理解は出来ますが、実際手にするとあの八面体の蛍石とこの石が同じ種類の石だという事がとても不思議に感じられます。