赤と黒
Tourmaline(Ver.Rubellite) with Smorky Quartz
/Staknala mine, Shangus Valley, Skardu, Pakistan
濃いピンクのルベライトと黒に近い煙水晶、白い雲母の色の対比が鮮やかでとても魅力的な石です。
ルベライトはマンガンイオンの影響により赤く発色したトルマリン、名前の由来はラテン語の“Rubeus(赤い)”から来ています。
行きつけのお店で見つけたものですが、このタイプは最近出て来たものだそうです。
産地はパキスタンとの事なのですが今ひとつ詳細がはっきりしません。
ネットで調べたらe-bayで幾つか似たタイプの石が出ているのを見つけました、記載された産地を見ると「ペシャワール」
うーん、この産地名にはちょっと疑問が浮かびます、ペシャワールはアフガニスタンとの国境近くにある高地の都市ですがこの町はパキスタンやアフガニスタンで採掘された宝石の集積地として有名です、日本で言えば甲府や御徒町の様な場所でしょうか。
購入したお店の方にきいてみると、やはり其所は石が取引された場所で産地ではないだろうとの事、
ルベライトと言うとアフガニスタンの物が有名なのでアフガニスタンで採れた石がペシャワールに持ち込まれて売られたのでは?と思ったのですが、ご店主曰くあくまでもパキスタンの石だそうです。
今度同じタイプの石がまた入ると言うので産地を確認していただく事にしました。
さて後日お店に行って教えて頂いた産地名は「Staknara」
残念ですがこの地名、地図にも載っておらずネットで調べても何も出て来ません、ローカルな地名の現地発音をアルファベットに落とし込んだものかも。
大まかな場所で言うとギルギットの周辺なのだそうです、ギルギットなら煙水晶もトルマリンも産出するからまぁ納得はできます。
追記:産地判明しました、いつも拝見しているWEBshopで同産地と思われる石を発見。地名の表記がstaknaraではなくStakna l aでした、この地名で調べるとピンクキャップのトルマリンや煙水晶の産地である事が分かります、購入したお店できいた産地の場所とも一致するので間違いないでしょう。
お店の方曰く同じ産地の物で宝石質のルベライトとクリアな煙水晶単晶のキャビネットサイズの見事な石もあったそうです、写真だけ見せていただいたのですがミュージアムクラスの素晴らしいものでした。
既に売却されていましたし有ったとしてもとても手が出せる値段ではないけれど一目実物を見たかった、巡り巡ってそのうち何方のコレクションで見られるかも知れませんね。