正体判明
正体が分からない石は滅多に買わないのですが、それほど高価ではなく且つ風変わりで魅力的であるとつい手が出てしまう事があります。
写真の石はそんな石の一つ、ミネラルショーで「新産出の変わり種サンストーン(フェルドスパー)」として購入しました。
何ともおかしな石で上から見ると薄くブルーグレーがかった透明な石の中に黒い内包物が見えるのですが動かすと角度によって星雲の様な銀色のシーンがギラリと輝いて見えます、購入後、産地の情報と長石系であるという情報を元に色々調べてみてもなかなか似た様なものは見つかりません。
それもそのはず実はこれベリルでした、黒く見えるのはイルメナイト(Ilmenite=チタン鉄鉱)
調べてみるとこの石の様にスケルトンや四方に広がった花の様に内包されているもの*と層状に内包されているものが有り、内包物の形状によってブラックベリル、モスアクアマリン、バンデットアクアマリン、ブラックレインアクアマリンなど様々な呼び名が有る様です。
この石の最大の特徴、シーンと言うかアヴェンチュレセンスと呼ぶべきか迷う現象を写真におさめるのがなかなか難しい、この写真で何とか分かるかな。
Ilmenite in Beryl
この現象イルメナイト結晶の表面の照り返しかと思っていたのですが、こうして写真で拡大してみるとイルメナイトとベリルの間の間隙の空気膜が反射しているようにも見えますね。