KAMMENNYI TSVETOKー棗猫の標本箱

"KAMMENNYI TSVETOK(カーミニツヴィートク)"は鉱物蒐集に関する個人的な覚え書きのBlogですFC2より引っ越しました。 サイト名は真の美しさを求め石の花を追い求める石工を描いたロシアの作家パーヴェル・バショーフの小説集の題名「石の花」のロシア語表記から採りました。 *当サイトの管理人は著作権を放棄しておりません、文章及び画像の無断転載はご遠慮下さい。

東京ミネラルショー2012 化石編

もう一週間以上も経ってしまいましたが、毎年恒例の石の祭典「東京ミネラルショー」のれぽーとお届けします。

今年は珍しく初日に休みが取れたので7日のお昼前頃から参加しました、私は行列に並ぶのが苦手なのでわざと開始時間から遅らせて行ったのですが…会場入り口につくと長蛇の列(^^;

窓口への誘導など主催者側も努力している様ですが、前売りを売るとか事前登録とか混雑を何とか根本的に解決する良い方法はないものでしょうか。

会場に入ると表の行列から想像した程には混み合っているわけでもなく、見て回るにはちょうど良い位の熱気です。

今回は化石メインで見て歩く予定だったので、先ずはメイン会場である2階の化石の業者さんをざっと回る事に。

化石好きといっても私はあくまでも初心者レベル、特に珍しいものが欲しいわけではなく、太古に生きた生物を偲ぶ欠片が手元に有ったら楽しいくらいのスタンスなので気軽に手に入る値段のものを探して回ります。

先ずロシアの三葉虫屋さんに前から買おうと思っていたアサフス・コワレフスキーという目の飛び出た三葉虫の化石を買いに行ったのですが、ここでハプニングが発生。

私好みの小振りで姿勢の真っすぐな虫を見つけたのでお店の方に梱包をお願いしたら、何とお店の人が標本を落としてしまったのです、標本は大破し私は頭の中真っ白。

お店のご好意で同じアサフスのより大きい標本を最初に選んだ標本の価格で譲って頂く事になりました、替わりの標本は最初に選んだ物より遥かに立派なもので落ち着いてから考えると何だか申し訳ない様なお話でした。

誠実な対応をしていただけましたのでお礼に来年も同じお店で何か購入しようと思います,次はエンロールしたアサフスが欲しいな。

あちらこちらで見かけたのは2000円程で買える海老の化石、ベージュの母岩にペッタンコの海老が埋まってる様は海老煎餅そっくり(笑)、珍しいなと思ったのはイタリアの業者さんに有ったレバノンのタコの化石、可愛らしい小さなタコのシルエットが綺麗に残っていました。

さすがにこちらは手が出せるお値段ではなく、ありがたく鑑賞だけさせて頂きました(笑)

ドイツのお店のカニ化石も面白かった、生前の姿のまま綺麗に脚が揃ったものも有りましたが、あれは掘り出して後から組み立てたるのか、それともあの形で掘り出したのかな?

脚の残っていない物なら20,000円以下で手に入る物もありました。

同じお店にドングリの様な歯の化石が並んでいて、それが何なのか不思議だったのですが確認したらグロビデンスというモササウルスの歯でした。

如何にも牙という標本は良く見るのですがあんな形のものもあるのですね。

三葉虫はそれこそピンからキリまでカンブリア紀のアグノスタスらしき小さな虫が入った石が2個で500円なんていうのが有るかと思えば、高級車一台が軽く買える値段の希少種の見事な標本がさりげなく展示されていたり。

見事にフライングフィニッシュで仕上げられた刺だらけのデボン期の三葉虫やエディアカラ生物の化石など私の様な素人にはなかなか手が出せない見事な標本を会場で見て回るのもショーの楽しみの一つです。

化石ではありませんが第2会場に出展していた現世動物の骨格標本を売るお店も興味を惹かれました、非常に綺麗に仕上げられている標本ばかりでオブジェとして飾っておきたくなるものばかり、さすがに購入には至りませんでしたが生き物の骨って実に美しい造形ですね。

今回第2会場の特別展示の大型化石は数が少なくてちょっとがっかりでした。

目玉はペラゴルニス・チレンシスという大型鳥類の全身骨格標本、しかし螺旋好きの私はその隣に有った巨大アンモナイトの標本に釘付けにwこれ何がどうなっているのかさっぱり分かりません。

巨大アンモナイト

さてレポートは鉱物編へと続きますが、うちに偶然くる事になったコワレフスキー君の写真を。

たたみますので虫が苦手な人は見ないでね。

アサフス・コワレフスキー

アサフス•コワレフスキー/サンクトペテルブルク/ロシア