KAMMENNYI TSVETOKー棗猫の標本箱

"KAMMENNYI TSVETOK(カーミニツヴィートク)"は鉱物蒐集に関する個人的な覚え書きのBlogですFC2より引っ越しました。 サイト名は真の美しさを求め石の花を追い求める石工を描いたロシアの作家パーヴェル・バショーフの小説集の題名「石の花」のロシア語表記から採りました。 *当サイトの管理人は著作権を放棄しておりません、文章及び画像の無断転載はご遠慮下さい。

新宿ショーの収穫その1

ウバイト付き水晶1

新宿ショーでの捕獲品、ブラジル産のウバイト(Uvite)結晶付きの水晶です。

ウバイトは日本名「灰電気石」その名前の通りカルシウムとマグネシウムを含有する電気石トルマリン)のヴァリエーションです、名前の由来は新種として同定された標本の産地であるスリランカのUva地方から。

スリランカのウバというとお茶好きなら同地の名産であるウバ紅茶が思い浮かぶのではないでしょうか、このトルマリンの変種の色が黒~緑褐色~ワインレッドと何となくお茶を連想させる色味なのは面白い偶然だと思います。

写真の石は水晶の上にウバイトとマグネサイト(菱苦土石)が共生している標本、ウバイトの一部は水晶内部に入り込み、他の部分的ではウバイトをマグネサイトが包み込んで成長している為、でこぼことした中にウバイトが見え隠れする何とも不思議な形状になっています。

この店では上の石だけにしようと思ったのですが、別のヴァージョンも面白かったので2個抱き合わせで価格交渉の末、少しおまけしてもらって無事両方入手。

こちらのタイプは柱面にびっしりとついたワインレッドの結晶が特徴。

この微結晶の正体はお店の米国人曰く「ベイビィーユーバイト(Baby Uvite)」未だ成長途中のウバイト結晶であるようです。

ウバイト付き水晶2