KAMMENNYI TSVETOKー棗猫の標本箱

"KAMMENNYI TSVETOK(カーミニツヴィートク)"は鉱物蒐集に関する個人的な覚え書きのBlogですFC2より引っ越しました。 サイト名は真の美しさを求め石の花を追い求める石工を描いたロシアの作家パーヴェル・バショーフの小説集の題名「石の花」のロシア語表記から採りました。 *当サイトの管理人は著作権を放棄しておりません、文章及び画像の無断転載はご遠慮下さい。

飯田橋ミネラルマーケット2014レポート

6月のミネラルショーウィーク、今回も新宿ショー初日は仕事で行けないのは私にとっては飯田橋のミネラルマーケットからの幕開けとなりました。

自分比では早起きをして意気込んで出かけたつもりだったのですが、行きの電車の中でTwitterをチェックするともう二十人近く並んでいるとの呟きが。

飯田橋駅からダッシュで会場に向かった…はずだったのですが見事迷子になり会場にたどり着いたのは会場30分前その時点で列に並んでいるのは100人以上。

例年より会場が広くなっているとの事でしたが、開場とともにあっという間に通勤ラッシュ並みの人混みとなりました。

狭い通路に人ぎっしりで石を見るのにも一苦労なのでコレクターの放出品やレアな逸品を狙う人以外は午後からゆっくりの方がじっくり見られて良いかもしれません。

今回は猫のてぶくろ亭のだぶさんのコレクション放出品とロズウェル砂漠の赤い両剣水晶「ペコスダイヤモンド」が気になっていたのでまず先にそちらに向かったはずが人波に運ばれて別部屋の隅まで流されてしまいました。

そこでしょっぱなに購入した群馬県紫水晶が呼び込んだのか個人的に今回のミネラルマーケットは何故か紫水晶祭りとなりました、コレクション放出品の双晶や岐阜の石屋さんから購入した神岡鉱山の群晶など気がつけば4個も購入、蛍石を探しにいった筈なのに(苦笑)

まず最初に人の波に流されるようにたどり着いた群馬県南牧村紫水晶のブース、この地の紫水晶は「曇天の夕焼け」というか薄く小豆を溶かし込んだ和菓子の様というか何とも微妙な色合いが魅力的です、今回新産地でまとまった数が出たと云う事で話題になりました。

この産地の水晶は一度母岩から分離して再結晶したものらしく両剣タイプやセルフヒールドタイプのものが多く見られます。

私も単結晶タイプと小さな群晶を持ち帰りましたが、この微妙な色合いと根元が細かく再結晶している様子が写真でもわかるでしょうか?

だぶさんことdoublet氏のブースでは今年は「女子力の高い」?鉱物標本を目指されたとの事で可愛い試験管入りのミニ標本や色鮮やかな鉱物切手が並び、同時に通好みのマニアックなコレクション放出品が並ぶという両極の品揃え。

私もペコスダイヤモンドと前から譲っていただこうか悩んでいた日本式双晶を2点譲っていただきこの時点でほぼ予算終了(笑)そういえばまたもや鉱物切手を買い逃してしまいました。

最初に飛ばしすぎて資金が乏しくなってきたので肝心の蛍石は少し人が引いてから安価な残り物をぽちぽちと拾って歩く形に、Blogのリストで楽しみにしていた長野の蛍石は塊状ながら色合いが幻想的で美しく値段もお手頃、棚に並んだものから一番小さなものを選んで購入、同じブースで平岩の蛍石も入手出来ました。

購入には至らなかったもののそれ以外で目についたのは福島県の宝坂のオパール、奇麗な遊色が見られるものが瓶詰めで並んでいました、価格もこの産地のものとしてはお買い得だったと思います。

運試し用の安価な球顆も置いてあってこちらは大きさに合わせて数百円で購入出来ます。

顔見知りの石友さんが店番をしていた甲府市黒平の水晶を並べていたお店では松茸水晶のミニクラスタと鉄電気石入りの煙水晶を入手、おまけに水晶峠のちび水晶をたくさん頂いてしまいました。

TENKAWA Crystalさんのブースにはおなじみの大分県尾平鉱山蝙蝠坑のマリモ水晶、今年は大振りな群晶を並べていてなかなか壮観。

残念な事に最近産地の坑道の入り口を完全に塞がれてしまったそうなのでこの魅力的な水晶を入手する事は年々難しくなってしまうかもしれません。

コレクターとしてはこの辺りで大きなクラスターを手に入れておくべきかなとも思いましたが、置き場所など考え今回も内包が美しい人差し指くらいの単結晶を購入、この水晶は何個あっても欲しくなってしまいますね。

さて収穫的には大満足ながら資金が尽きかけた状況でこの後新宿ショーヘと向かいます。