KAMMENNYI TSVETOKー棗猫の標本箱

"KAMMENNYI TSVETOK(カーミニツヴィートク)"は鉱物蒐集に関する個人的な覚え書きのBlogですFC2より引っ越しました。 サイト名は真の美しさを求め石の花を追い求める石工を描いたロシアの作家パーヴェル・バショーフの小説集の題名「石の花」のロシア語表記から採りました。 *当サイトの管理人は著作権を放棄しておりません、文章及び画像の無断転載はご遠慮下さい。

池袋ミネラルフェアの収穫品2チューブインクルージョン

QUARTZ(Tube inclusion )SHIGER VALLEY,SKARDU/NORTHERN AREA PAKISTAN

 

針の様に見えるのは管状に抜けた空洞で一種のネガティブインクルージョン(負晶)です。

針水晶のルチルが高温によって溶けた跡がこのような形になったのでしょうか?

透明度の高い水晶の内部に透明なチューブが縦横に走る様子はモダンアートの様に美しくまるで光の雨が降り注いでいる様です。

 

 

この石は裏側にクロシドライト(アスベスト)が付いていて、それが表面に露出しているのでちょっとデンジャラス、美しい物には毒があると言いますがこの石は標本ケースにきちんと入れて眺めていた方が良さそうです。

クロシドライトは水晶自体にも内包されていて表からもその緑色がうっすらと見えます、もう少し細かく繊維状に入ればブルークオーツの様に見えたかもしれません。

もしかしたらチューブ状に抜けた場所に入っていたのもクロシドライト?

(2015年12月追記)

当初この石綿がチューブインクリュージョンの中身か?と思っていたのですがどうやらチューブの中身とは別物のようです。

石綿が出来た上に水晶が結晶し水晶に内包された石綿よりもっと酸などで溶けやすい鉱物が溶けた跡が空晶として残ったと考えられます。

いったい何が入っていたのでしょう?

 

 

裏面のクロシドライト

 

この石についてはただ今調査中、もっと詳しい事が分かったらアップしますね。